ある歌の歌詞の話ー『あたしおかあさんだから』
地下鉄の話の続きを書く予定でしたが、今日は別のことについて書きたいと思います。
ある歌の歌詞が話題になっていました。
のぶみさんという方(男性)の作詞された、『あたしおかあさんだから』という曲。
ここに歌詞を貼り付けることはできないのでリンクを貼っておきますが、端的にいうとまさにこの↓タイトルのとおりで、子育てにおいて(自分は母親だからと)我慢している事柄・場面の数々を歌った曲です。
母親の子育ての我慢を歌った『 #あたしおかあさんだから 』が物議を醸す→対抗して #あたしおかあさんだけど にメッセージが集まる - Togetter
最初に読んだ感想は
「うーん、なんかちょっと古臭いんじゃないかな。昔ならウケたかもしれないけど今はウケないだろうなあ。反発を招いてもしょうがないかなあ」
というものでした。
感情の方向性としては、「はあ!?ふざけんな何言ってんだこいつ」という怒りというよりはむしろ、「んーなんだろうこのもやもやした感じ」という違和感とか、「えー今時そんな母親像を声高らかに歌っちゃう?」という若干の不気味さというようなものです。
その後の経過を見ていると、私が予想していた以上に怒りの感情を抱いた方は多いようで、歌の歌詞とは反対に自分は我慢していないよという内容のツイートがたくさん投下されました。
さらにのぶみさん本人のアカウントを見てみると、のぶみさんのツイートでこの歌のことを述べているとは明示されていないものにも攻撃的なリプライが複数ついていました。
腹を立てる気持ちはわかります。
怒っている母親たちは、子どものために滅私奉公する母親像を押し付けられている気がしたのではないでしょうか。母親というものは、子どもが生まれたら自分のことは全て後回しして我慢してこうあるべきだ、こうしなくてはいけない…と強制するような雰囲気を感じたのではないかと思います。
でも、個人的には、今回の激しい反応の中には、また別の「こうあるべき像」に縛られているものがあるような気もしなくもないんです。
子どものためにそれまでの自由を放棄して滅私奉公する前時代的な母親像。
これに現代の母親たちは反発している。
その母親たちの支持するのは、子どもがいるからといって自由を諦めない母親像。
良いと思います。
私も子どもを親と夫に預けてライブに行きますし。
朝3時半まで飲んだりしますし。
ただ、それを「母親になってもひとりの女性としてキラキラ輝かなくてはいけない!!自由を謳歌しなくてはいけない!!」といったスローガンに無意識の内に脅され、皆輝いているのだから自分もそうでなくてはいけない、といって呼応する形で実践するのだとするとそれは違うんじゃないかなと思うんです。
このあたりの違和感を夫に話すと、
「新旧のステレオタイプの衝突ということか」
と言っていました。
私は今回のことはそう解釈しました。
のぶみさんに対して怒りをぶつけている方の中には、ひょっとすると一番怒りたい対象が別にある方もいるかもしれません。
その対象は、「母親は家族のために滅私奉公するべきだし、そうしなくてはいけない」という価値観を押し付けてくる姑でしょうか。実母でしょうか。夫でしょうか。上司でしょうか。
怒りの感情に隠されたのは、その人たちが無理解であることへの悲しみかもしれないし、自分の意に反した生き方をしなくてはいけない無力感かもしれないし、そういった生き方を押し付けられることで自分が否定された悔しさかもしれません。
こうなるともはやただの歌詞の話ではなく、もっともっと根深いものがあるような気がしてきました。
長々と書きましたが要するに何が言いたいかというと、
スローガンとかキャッチフレーズとか邪魔くせえ!!!
無理しないで、やれること・やりたいことをやればいいんです。
子どもを預けて出かけても出先で子どものことが気になっちゃうお母さん。それなら無理して出かけなくてもいいんです。「子育てはストレスがたまるので、リフレッシュのために子どもを預けてひとりの時間を持ちましょう」と書いてあるかもしれません。育児サイトとか、どこかでもらうパンフレットとかにね。そういう風にひとりの時間を持ったほうが心のバランスがとれると言う人もいるかもしれません。
だけどそれって人それぞれです。
しっかり地に足つけて、スローガンやキャッチフレーズや他の母親たちに踊らされないで、自分の頭でちゃんと考えて、その時々で必要なことを無理のない範囲でやればいいんです。
母親になったから子どものために滅私奉公せよとか、母親になってもひとりの女性としてずっとキラキラ輝こうとか、そういうのはほっといて、無理のない範囲で好きなように生きればいいんです。ただし、その責任は自分で負うこと。自分の頭でしっかり考えたのだから。
私はそう思いながら過ごしています。
地下鉄南北線の怪
どうも最近体調がイマイチです。
最近というか、昨年末からですね。
結膜炎→上咽頭炎&声帯結節→上咽頭炎再発→気管支炎←New!!
…という感じで、気管支炎治りかけというのが現状です。
喉の痛みや熱はないものの咳が止まらない(+痰も出る)ので念のため病院へ行ったのですが、結論としては受診して良かったです。薬をのんだらすぐに治まりました。以前同じような症状を自力で治そうと思って肺炎になったことがあるので、今回は早めに受診しようと思っていたのですが正解でした。
病院へ行くタイミングというか目安というのは、仕事をしている人は休まなくてはいけない・育児中の人は自分のことは後回しにしてしまう等で判断がなかなか難しい部分がありますが、放置して悪化すると自分の体へのダメージも周りへの影響も大きくなるので、あまり無理しすぎないことが重要だなと改めて思いました。
無理して頑張るのを美徳とするのはもうやめとこう!
先日、地下鉄に乗ったときのことです。
島式ホームの始発駅A駅で、進行方向に向かって右側のホームに停車していた電車に乗り込みました。
座ったのは先頭車両の、下の図の黒丸の位置。向かいの座席では3人の男の子たちがお菓子を食べていて、私は6人掛けの座席の右端のため右側には手すりがあり、左側には空席をふたつ挟んで女性がひとり座っていました。
電車が発車してしばらくすると、「曲線部を通過します。揺れますのでご注意ください。」というアナウンスが流れます。この時点までは二本の線路が並走しているのが、曲線部を通過すると合流して一本になるのです。
次の次の駅あたりで突如抗えないほどの眠気に襲われたので、すこし眠ろうと思って目をつぶりました。眠っている最中に脚の力が抜けてきてだんだん開いてしまいそうになるのを「あーだめだめ、今日スカートだから」と思ってなんとか閉じたまま維持するという己との闘いを繰り広げていると、車内アナウンスが流れました。
「次は大通~大通~」。
えっ嘘でしょ、数分しか寝ていないのに。
目を開けました。目の前には大通駅のホームとそこで待つ人たちの姿が右から左へ流れていきます。
…え?どうして大通り駅のホームが見えるんだろう?
そう思いました。大通駅は相対式ホームなのです。さっき座ったのは、本来であればホームに背を向ける位置だったはず。つまり、首を後ろに向けなければホームは見えない位置であって、顔が真正面に向いているこの状態で大通駅のホームが見えるのは明らかにおかしい。(下の図の黒丸が座っていた位置です。)
咄嗟にドアの上にある行先表示を見ます。
ホームが見えている=左から右に向かって走っているのならば、
こういう表示↑になっていなくてはいけないのに、
こういう表示↑になっていました。電車の動きと矢印の向きが反対になってしまっているのです。
ここで私の混乱は最高潮に達しました。
さっき座ったのはここ(「乗ったとき」の図の黒丸)だったのに、私は今どうしてここ(「今」の図の黒丸)に座っているのか?どうして乗ったときと違うところに座っているのか?
終点まで行って折り返した?いや、それでもここに座っているのはおかしい。腕時計を見ても、大幅に寝過ごしたわけでないのはわかります。
それではここはパラレルワールドかなにかなのか?ネットで以前見た「きさらぎ駅」の話みたいに異世界に迷い込んだのか?けれどスマホは動く。LINEも送れる。
↑怖い話なので苦手な方は日中お読みになった方が良いかと思います。
じゃあ居眠りしている間に立ち上がって移動した?夢遊病みたいに?考えられなくはないけれど最も恥ずかしいパターンです。
頭にもやがかかったようにすっきりしないまま次の駅で降りました。
そして用を済ませている間ずっと上記の不思議な現象について考えましたが、納得のいく答えは出ません。
そこで「困ったときの理系マン」ということで、弟にLINEしてみることにしました。
すると、想像もしなかった可能性が示唆されたのです。
…じかいへ つづく
北海道の冬は大変なのか・後編
先日から続く寒さがまだ和らいでいないようですね。
札幌もここ数日寒いです。今日は最低気温マイナス12℃、最高気温マイナス6℃でした。
でも、おそらく道外の方が思っているよりは寒くないですよ。厳密に言うと、寒く感じないと思います。
何故かというと…というところから、前回の続きです。(前回の記事はこちらです。↓)
3.建物内は暖房が効きまくっている
北海道の人間は真冬に暖房がガンガンに効いた室内でアイスクリームを食べるといった噂を聞いたことがありますが、本当です。
参考までに、今現在の我が家の室温は20℃です。靴下いりません。
東京出身の夫にとっては、冬になると室内が寒いというのが当たり前だったので、その反動か何か知りませんが半袖で過ごしたがります。寝るときも半袖です。
室内が暖かいのは一般家庭だけではなくデパートやカフェなどもそうなので、外の気温がたとえマイナスだったとしても建物内に入るとすぐに体があたたまります。そして、外へ出ていくときにも、体があたたまっているのですぐに凍えるようなことにはなりません。
ほら、氷点下の屋外を歩いてもなんだか平気そうな気がしてきませんか?
4.地下街・地下歩道が充実している
「すぐに凍えないって言ったって、目的地を探して外をさまよえば体が冷え切るんじゃないの?」と思う方もいらっしゃるかもしれません。
大丈夫ですよ。
こちらを御覧ください。
(https://www.cbre-propertysearch.jp/article/romen-2012-sapporo より引用)
札幌市中心部の地図なのですが、赤く色のついているところすべてが地下街・地下歩道です。この他にも、地下鉄の駅から直結した出口が何箇所もあったりします。
つまりどういうことかというと、市の中心部に限って言えば、地下街・地下歩道を有効活用することで外を歩き続けなくても目的地に行けることが多いということなのです。
特に、さっぽろ駅~大通駅~すすきの駅という繁華街が地下でつながっているのは本当に便利で、「そろそろ場所変えて飲み直すべ~」となったときに、真冬でも2駅分歩いて移動できます!実際、去年の年末に飲んだときにはさっぽろ駅近くで一次会を、すすきの駅近くで二次会をしました。歩いている間にちょっと酔いが覚めたり腹ごなしになったりしてちょうどいいんですよね。
というわけで、札幌の冬は大変なのかどうか検証してみました。
メインストリートではロードヒーティングが大活躍していて(ロードヒーティング=床暖房の道路バージョンで、地下から熱を送ることで地上の雪や氷を溶かしてしまおうという代物)雪が積もらず路面が出ていること等もあり、きっと道外の方の想像されるほど厳しい場所でもないと思います!
…え?
「北海道の冬は大変なのか」というタイトルだけど、札幌の話じゃないかって?
…。
札幌以外のことは知りません!前回「札幌に関して言えば」って書ーきーまーしーたー。他の街の情報についてはそれぞれの街に住む方におまかせします!!
長々書きましたが、真冬の札幌は恐ろしい場所でもないですから、是非観光しに or 生活しにいらっしゃってください!
雪かきだって、戸建てに住まなければいらないしね。
(私は最近生まれて初めて雪かきをしました。そんな人もいます。)
北海道の冬は大変なのか・前編
今日は首都圏で大雪が降り大変なことになっているようです。
一方札幌はというと、今年は雪が少なくて張り合いがないくらいです。もうちょっと降ってくれないと雪まつりの雪像が綺麗に作れないから頼むよ!!!
昨日、近畿在住の知り合いの方が旦那さんとこんな会話を交わしたと聞きました。
知り合いの方「北海道に行きたいね。冬なら休みも取れるし、雪まつりもあるしどう?」
旦那さん「わざわざ大変な冬の北海道に行く気がしない。」
冬の北海道旅行、あえなく却下。
NOOOOOOOOOOOOO!!!!!
北海道の冬は大変。
誰ですか、そんなこと言ったのは?
首都圏で雪が降ると交通が麻痺する。わかる。
ということは、毎日大雪が降る北海道は日々混乱の極みだろう、ということかな?ちがう。
違うのです!!!
意外に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、札幌に関して言えば、おそらく道外の方が思うほど大変ということはありません。
以下、理由を順に説明します。
1.主な移動手段が地下鉄である。
観光客の方が市内観光をする場合の主要な目的地(時計台・大通公園・札幌駅・すすきのあたりでしょうか)も、市民が買い物に繰り出す場所も、いずれも地下鉄で移動可能です。地下鉄は雪の影響を全く受けません。そのための地下鉄です。
ちなみに市営地下鉄南北線には、地下鉄なのに地上を走る部分が4駅分あるのですが、その間は大きな窓がついたトンネルのようなものの中を走ります!
これ。
めちゃくちゃかっこいいですよね?
こんなの日本でもここだけですよ?(本当)
これに乗るためだけでも札幌に旅行したくなりませんか?
2.雪が降るときちんと除雪される。
それでは、「地下鉄の走っていないエリアに行きたいときはどうしたらいいんだよ?」と思った方。札幌の除雪費用が年間いくらかかるかご存知ですか?
約190億円です。
これがどういうことかというと、雪が降るとすぐに除雪車が出動して雪をよけてくれるということを意味するのです。
したがって、雪が原因で交通が麻痺するというのは余程のことがない限りまずありません。バスもタクシーも頑張って走ります。どの運転手さんも腕に覚えのある猛者揃いですし、なんたってスタッドレスタイヤ履いてるからね!!!
雪に慣れていること、備えがしっかりしていること、そこが雪の降らないところとの違いでしょう。
長くなったので後編へつづきます。
子どもからの問いかけの話
唐突ですが、自分の子どもを生むまで小さい子どもが苦手でした。
理由はいろいろあるのですが、その中のひとつが
「やたらと『なんで?なんで?』と聞いてきて鬱陶しい(らしい)。」
ということ。
でも、自分に子どもができて、「なんで?なんで?」攻撃を受けてみると、これがけっこう面白いのです。
今日、ゆきまる(娘・5歳)と一緒に岡村ちゃんのライブ動画を観ていたときのことです。
岡村靖幸 聖書 (Bible) Love φ Sex '88 DATE 【高画質Ver】 - YouTube
(1:23からの表情がキモかわいくて大好きです。3:40からのふしぎなおどりを含めたキレッキレのデンスなど他にも見どころ満載なのでぜひ観てください!!!)
突然、ゆきまるに尋ねられました。
「どうして岡村ちゃんが出てきたら、お客さんたちみんなワァーって叫ぶの?」
どうしてだろう。
大人同士の会話なら、「やっぱ最初に出てきた瞬間が一番盛り上がるじゃん?」「あーだね!わかるわかる!」で簡単に済ませられるところです。
でも、そもそも盛り上がるってなんだろう?
ゆきまるにはまだ無い概念です。なので「盛り上がる」という言葉は使えません。
おそらく、ゆきまるのこれまでの人生においては、驚いたとき・通常でない事態が起こったときのリアクションは「固まる」「無言で目を丸くする」「息を止める」だったのでしょう。静のリアクションです。そのため、岡村ちゃんを見に行った人たちが、本物の岡村ちゃんを目の当たりにしたときに「大声を出す」という動のリアクションを、しかも皆そろって同じリアクションをしたことが疑問だったのだと思われます。
どうして叫ぶのか考えたこともありませんでしたが、去年の夏、初めてオリジナル・ラブのライブに行ったあの日のことを思い出しました。
一曲目が始まった瞬間、反射的に大声を出していた気がしたけれど、そこにあったのは
「やっと本物を見ることができてとてもうれしい」
「田島貴男さん、札幌に来てくれてありがとう」
「今日このステージに立ってくれてありがとう」
という気持ちでした。
ベイベさんたちもきっとそうなのではないでしょうか。
今のDATEなら、その思いが一層強いかもしれません。
「本物の岡村ちゃんに会えてうれしい、今日この場所に出てきてくれてうれしい。岡村ちゃんありがとうっていう気持ちを伝えたくて叫ぶんだと思うよ。」
「そうなの?」
「ゆきまるも、うれしいときにワーイって大きな声出すことあるでしょ?それとおんなじで、お客さんがみんなニコニコして楽しそうにワァーって言ってくれたら、ステージに出ていった岡村ちゃんも『あ、僕のコンサートを楽しみにしてくれてるんだ』って思ってうれしいよね。」
「うん」
「もしお客さんがシーンとしていて静かだったら、岡村ちゃんは『あれ?みんな僕の歌聴いてくれるかな?』って心配になって、不安になっちゃうよね」
「…」
「ん?」
「…お客さんみんな静かだったら…岡村ちゃんかわいそう……グスン」
えええーーー
泣くーーー!?
思わぬ反応にびっくりしたのですが、次の瞬間、客席が全然盛り上がっていなくて不安で心細げな表情をした岡村ちゃんのイメージが脳裏に浮かびました。
きっとゆきまるの心にもこのイメージが鮮明に浮かんで、それで涙ぐんだのだろう。
なんだか私までちょっと泣けてきてしまいました。
子どもからの「なんで?」「どうして?」という問いはしばしば、物事の本質をもう一度自分で確認するきっかけになります。
大人になって、なんだかいろんなことをわかったようなフリをしてやり過ごす場面が増えてしまった気がしますが、ゆきまるのお陰で「これってそういえばどういうことだろう?」「なぜそう思ったんだろう?」「なんのためにこういうことをするんだろう?」とじっくり考える機会ができました。時には面倒くさく感じることもないわけではない問いかけですが、できるだけきちんと向き合って順序立てて考えて、母なりの考えを子どもにも理解できる言葉でどうにかして伝えたい、そう思う今日この頃です。
ブログをやっていてうれしかった話
年末年始、疲れが溜まっているところにいろいろなイベントが目白押しですっかり体調を崩し続けておりましたが、やっと復活しました。
今日、やっと一曲フルで歌えるくらいまで声が戻ってきたので、久しぶりに歌ってみることに。歌ったのはこの曲です。
朝日のあたる道 ORIGINAL LOVE (PV) - YouTube
あーーーオリジナル・ラブはいいなああ。
去年の10月にたじまんひとりソウルに行って以来、オリジナル・ラブ(または田島貴男さん)のライブには行っていないのですっかり大人しく過ごしていますが、ライブが行われていないわけではなくて私が行けないだけなんです…。
12月中旬には浜崎貴司さんと2人でのライブがあったし(田島貴男さんとして出演)、
クリスマスには、Xmas Loveというライブがあったし(オリジナル・ラブとして出演)、
昨日は浜崎貴司さん・奥田民生さん・トータス松本さん・斉藤和義さんと共演したライブがあったし(田島貴男さんとして出演)、
今月下旬には斉藤和義さん・never young beach・Yogee New Wavesと共演するLove Jam vol.3というライブがあるし(オリジナル・ラブとして出演)。
※さりげなく報告&宣伝。
ただ、全部はるか遠ーいところで行われるのですね。
こういうときに、北海道は遠いなあって…思います…。
そんな感じでちょっとテンションが低くなっていたのですが、先日、すごい出来事がありました。過去の記事を見て、とてもうれしいコメントを残してくれた方がいらっしゃったのです!!(この日の記事です↓)
以下抜粋します。
「私は、岡村ちゃんのファンになって2年の新入りベイベです。
ツイッターやブログをたどるうちに、ここにたどり着き、たまにおじゃまさせていただいてます。
オリジナルラブファン歴は…半年くらいでしょうか。
接吻と、あと数曲知ってるくらいで、FNS歌謡祭とかで歌う姿を見て、やっぱり歌うまいなぁ…とか思う程度でした。
でも、このブログのこの記事を読み、The Roverの動画を見て…、なんじゃこりゃ!!と衝撃を受けました。
こんな激しく歌ったりするんだ。踊ったりもするんだ。と。
どんどん気になり、曲を聞くようになり、本物を見てみたい!歌を聞いてみたいと思いました。
すぐチケット取りたかったんだけど、岡村ちゃんのライブもあり、やっとこないだの「Xmas Love」の東京公演でライブデビューしてきました。
初めて見る本物の田島貴男さんは、すごかった!歌もうまい!
カバー曲だったり、予習不足で知らない歌もたくさんあったけど、逆に新鮮ですごい楽しかったです。
弾き語りライブのチケットも予約してあるので、今から楽しみです。」
「ライブデビューしたら、このブログでオリジナルラブを好きになったことを報告し、お礼を言いたいと思っていたので、このページにコメントを書かせていただきました。
オリジナルラブをおすすめしてくれてありがとう!」
うううううーーー(泣き声)
コメントをもらって嬉し泣きしました。
ブログというものはリアクションを期待できない独り言だと思っているので、リアクション=コメントがあるだけでとてもうれしいのですが、その内容がこれですよ!!!
ブログを始めた動機はいろいろありますが、その中の大切なひとつが「オリジナル・ラブの魅力を、記事を読んでくれた人にすこしでも伝えたい」ということでした。なので、誰かにその気持ちが届いたことがうれしかったです。ブログをやっていて本当に良かったと心から思いました。
そしてもうひとつうれしかったのは、コメントをくださったのがベイベさん(=岡村ちゃんのファン)だったこと。
音楽の輪が広がっていく感じ、胸熱。
なお、いただいたコメントには
「岡村ちゃんのDATEも、超いいですよー。1度行ったら、絶対ハマります(^_-)-☆」
とありました。
コメントをいただいたお礼の意味も込めて、私も5月の初DATEの様子を必ず記事にしたいと思います。
コメントをくださったいなこさん、どうもありがとうございました!!!
続・年末に起きた大事件の話
前回からの続きです。
山田は二次会の途中で帰り、最後まで残ったのは井上と河原、そして私だった。
河原がスマホで何か検索しながら言った。
「あー俺はラーメン食うよ!ラーメン食って帰る。」
「さすがに私ラーメンは無理。」
「とりあえず店出るべ!」
井上に促され、河原と私はコートを着た。
結局ラーメンを食べることにして、お店を探しながらすすきのへ向かう。さっきより明らかに気温が下がっていてとても寒い。鼻の中だって痛くなりそうだ。隣を歩く河原に話しかけると、空中に吐き出された息が真っ白になった。
「ねえねえ、なんかさー、東京の大学の友達と飲むとさあ、『あーこの人と飲むのもこれで最後かなあ』とか思う瞬間があんだけどね?」
「うん。」
「ふたりは今日これでバイバーイって別れても二度と会えない感じ全然しないんだよね。年に一度しか会えないのに。」
「あーなんっまらさみい。しばれる。」
「あのさいい話してんだから聞いて?」
「もう2時過ぎてるよ。どこも閉まってんじゃない?」
「あ、あそこ開いてるべ。」
井上が一軒の古いお店を見つけた。
「なんかすげー年季入ってるけど。」
「いいよ、入ろうよ!」
店内はローマ字の「L」を左右反転させた形のカウンターのみの狭いつくりで、長い辺の真ん中あたりから奥の方にかけてすすきのの飲み屋のお姉さんが3人で座ってラーメンを食べていた。逆「L」の短い辺の方には水色のシャツを着た男の人がひとりで座っていた。背中を丸めるような後ろ姿からかなり背の高い人だということがわかった。
「あっおいでおいでー。大丈夫だよお!あたしら詰めるから!」
お姉さんたちがそれぞれ奥にひとつずつ詰めてくれたので私達も座ることができた。
「はいお水!何人?3人?」
気さくに話しかけてくれるお姉さんたち。私達も笑顔で返した。そのとき、一番元気なお姉さんが言った。
「あっイケメンまだいた!静かになったから帰ったかと思ったあ!」
イケメン?誰のことだろう。一緒にいる河原も見た目がいい方なので、河原のことかと思ったそのとき。
「いや、ははっ。」
水色シャツの男性が顔を上げて笑った。私から見て左斜め45度の方向に座っていたので、そのとき初めて顔が見えた。その顔は。
えーーー!!!
岡村ちゃん?
思わず二度見してしまった。バレないようにもう一度ちらっと見た。いや違う。もっと若い。30代半ばかちょっと上くらい?
イケメンの返事を聞いてお姉さんが嬉しそうに言った。
「よかったー帰ってなかったぁ!」
「帰ってないっすよまだ。」
うわっ、でも声も似てる。どうしよう。
お姉さんたちがイケメンと会話している。耳をそばだてなくてもお姉さんの声は大きいのでよく聞こえる。受け答えにも軽薄さがなくて誠実そうな印象を受けた。ほんのちょっとだけタジタジになっている様子も好感度大。
「イケメンさん、札幌の方ですか?ここはよく来るんですか?」
「ちょっと!あんたイケメンに話しかけないでよお!」
お姉さんに怒られてしまった。
「あっすみませーん!」
「いえ、地元の人間じゃなくって、神奈川から友達と一緒にスノボしに来たんです。で、友達は寝ちゃって、でも僕はラーメン食べたいなって思ってさまよってたら、ここの明かりが煌々とついていたので吸い寄せられて来ました。」
そっか。札幌の人じゃないんだ。残念。ん?残念って何だ。
それから井上と河原もイケメンに話しかけた。イケメンはにこやかに答えていた。ぶっきらぼうでも無闇矢鱈と饒舌でもない、過不足のない答え方。話が一段落ついたところで言ってみた。
「イケメンさん、岡村ちゃんに似てますね。岡村靖幸さん。」
イケメンは岡村ちゃんを知らないようだった。
「ねー!!似てる似てる!!
あたしさあ、昔マハラジャで岡村ちゃんにナンパされたことあんだよお。」
お姉さんが豪快に笑いながら言った。その話を詳しく聞きたかったけれど、私の席から大声を出すのははばかられたのでやめておいた。でも、イケメンがいなかったら聞いていたような気もした。
「イケメンさんほんとかっこいいっすね!」
「声もかっこいいっすね。」
井上と河原に口々にそう言われてイケメンは照れたように笑った。
「北海道めちゃくちゃいいところですね。雪質はいいし、ラーメンもおいしいし、皆さん面白くて優しくて。」
イケメンがそう言ってくれて嬉しかった。ちょっと絡みすぎたかなと思ったので、反省も込めて「奇妙なテンションの客ですよね」と言うと、
「えーちょっとお、それってあたしたちのこと!?」
またしてもお姉さんに怒られてしまった。
ラーメンを食べ終えたイケメンが立ち上がり、会計を済ませてお店の入り口の戸を開けた。そして振り返って言った。
「どうもごちそうさまでした。楽しかったです!」
「イケメンさん、明日もスノボ楽しんで!!」
「雪山、気をつけてくださいね!!」
井上と河原が言う。
「北海道、楽しんでください。」
そう声をかけると、イケメンはにこっと笑って会釈した。そして静かに戸を閉めた。
「…はあー…。」
「何ため息ついてんの。」
河原が笑った。
「…かっこよかったねえ。」
「この人妻がなんか言ってるよー、しょうもねえ!」
井上も笑った。
「もしもさぁ、今俺らが食い終わって店出た時に外でイケメンが待ってたらどうすんの?」
「えっ、そんなことあるわけないし!ちょっとやだー!どうしよー!」
「ルスツに行く前に今夜、私のゲレンデでどうぞ自由に滑ってくださいって言うべきだな。」
「もう下ネタが完っ全にオヤジだよね。まだ中年にもなってないよ?」
三人とも完全に馬鹿な酔っぱらいである。でも楽しかった。
「それにしてもさ、この写真見てみ?」
井上が、お店に入ってすぐに自撮りした写真を見せてくれた。
「…なんっで、この絶妙な感じで顔が隠れてるかねー。」
狙って撮ったわけではないのに、イケメンが写り込んでいた。顔が隠れた状態で。
「でもまあ、顔が写ってた方が絶対いいけど、写ってないっていうのもロマンがあっていいかもね。」
食べ終えた丼をカウンターに乗せ、コートを着た後でもう一度思い出の一枚を眺めながら私は言った。
「イケメンさん、さよなら!また北海道来てねー!」
井上と河原が笑った。お店の外に出てみても、そこにイケメンはいなかった。
おわり。
…という、岡村ちゃんによく似たイケメンと遭遇してものすごくときめいたという事件でした。
結婚していて子どももいるので連絡先を聞くとかそういうことは自重しましたが、もし未婚だったら確実に聞いてましたね。久しぶりにハイレベルなときめきを楽しみました。結婚していたって、むしろ結婚しているからこそ、厄介なことにならない範囲でのときめきはあって良いのではないかというのが個人的な見解です。だって、素敵な人がいたらそりゃときめきますよ。綺麗なものを綺麗だと思う素直な心はずっと持ち続けていたいです。素敵だと感じることは理性やモラルでどうにかするべき事柄ではないと思います。そう感じた後で具体的な行動を起こすか否かというのは、理性やモラルが絡んでくる事柄ですが。
2017年の最後にこんな出来事があってうれしかったです。
ありがとう、名前も知らないイケメンさん!