どこまでも果てなく堕落の道を歩みたい二児の母のブログ

ああでもないこうでもないと考えたいろんなことをちょこちょこ記録します。

三年ぶり三度目(その3・完)

 
ほとんど振動しない安全運転で病院へと急ぐ救急車の車内。

35年間生きてきて初めて「自分が死ぬかもしれない」と思っている今、人生を振り返って後悔していることは何一つ思い浮かばない。
だけどその代わりに次々と脳裏に浮かんでくるのはやり残したことの数々で、


仲間内での旅行、コロナに負けずに開催したいって言ってたのに。
絶対行かなきゃ。

次に飲む時には私が支払うって言ったのに約束をまだ果たせてない。
借りを返さなきゃ。

出産祝いを送るとLINEしたのにまだ手配すらできていない。
可愛いベビー用品を送らなきゃ。

一緒にロシア料理に行くって約束したのにコロナのせいで結局行ってない。
収束したらすぐ食べに行かなきゃ。

ライブの後であのオシャレなお店に行こうと約束しているのに、ライブすら行けてない。
ライブも飲み会も元気に行かなきゃ。


やり残したことを「何としてもやりたい」と思い浮かべそれらを実現させる様子をリアルにイメージしている間に、「今自分が死ぬなんて理不尽なことあるか?!」という怒りがこみ上げ、それがやがて「死んでたまるか!!」という強い気持ちに変化するのを感じた。

救急車が病院に着いて診察台に移され、心電図をとってもらってから症状を伝える。
幸運なことにその日の当番が循環器の専門医で、心電図の波形を見てから問診を経て下された診断は

冠攣縮性狭心症の疑い

読めない。
 
「かんれんしゅくせい きょうしんしょう」
と読み、このような病気らしいです。
https://www.hospita.jp/sp/disease/1682/

「次に発作があったときのために」とニトログリセリンを手渡された。
爆薬ーーー!
私ゃばくだんいわか?
 
 
 
とにかく心臓発作で突然三途の川を渡るようなこともなく無事に戻ってきました。
そして死んでしまうかもしれないと感じて涙を流すような経験をしてみて思うのは、
「どんな状況でも楽しんだ方が良い。」
ということです。
コロナでいろんなことを辛抱している今も、これからも。
 
 
 
だから、
 
 
搬送先の病院から帰って15分後には
 
 
オンライン飲み会おっぱじめてました。

三年ぶり三度目(その2)

救急車は最寄りの消防署から来てくれるとのことで、その間に

・まだ帰宅していない夫へ
→救急車を呼んだ旨連絡

・市内に住む両親へ
→救急車を呼んだ旨と、眠っている子どもたちの見守りのためこちらへ向かって欲しい連絡

・隣家の方へ
→両親がこちらへ到着する20分後まで子どもたちを見ていて欲しいとお願い(歩いて行った。しんどかった)

・オンライン飲み会の約束をしている親友(@大阪)へ
→救急車を呼んだので申し訳ないけれど今日の飲み会は難しい旨連絡

これらを行い、あとはカバンに保険証やお財布を入れ、靴下を履いてジャンパーを着て、発作が続いているのでストップウォッチの時間も確認しつつあまり動き回らずにひたすら待つ。
(このあたりの用意周到さは、前回救急車に乗せていただたいた経験→https://butakosan.hatenablog.com/entry/2017/06/09/233522や、陣痛が来たときにストップウォッチで計った経験が活きているとしか思えない。)

ソファーで天井を眺めてじっとしていても胸が潰されるような痛みと息苦しさはなかなかおさまらないし、動悸が激しくなっているのもわかる。
このあたりで改めて思った。
 
 
私死んじゃうのかなあ
 
 
こんなタイミングで死ぬなんて思わなかったな
こないだ参列したお通夜で
「私が今こうなったら誰が来て誰が泣いてくれるだろう」
とか考えたのが無意識に死亡フラグ立てることにつながっちゃったのかなあ
子どもたち、せめて成人するまでは見守りたかった。ごめん
夫、ひとりで寂しいだろうけど撮りためたYouTube動画やイヤーアルバムを見てなんとか暮らしてくれ
お父さんお母さん、順番守らなくてごめん
弟、新型コロナにかかるなよ
 
ふいに涙が出てきて、目尻から耳の方に流れていった。冷たかった。
 
 
 
長い長い時間が経った後で救急隊の方が到着したので「こんなコロナコロナで忙しい時期なのにすみません。」と伝えると、皆さん「そんなこと気にしないでください。具合が悪くなる方はいつだっていますから」と落ち着いた声で優しく返してくれた。そして担架に乗せられたまま救急車へ。
今は病院到着前に救急車内でも詳しい心電図を取れるらしく「服をめくってもいいですか?」と尋ねられたので「あーいいですいいです!だーいじょうぶです!!」と勤務先の営業マンのおじさんばりに威勢よく答える。
 
ーー腹や下乳を見られるのは某とて恥ずかしい。35歳二児の母といえど未だ恥じらいは捨てておらぬぞ。されど命には代えられまい。
 
冷静であろうとしているのに内心は取り乱しているのか、脳内に突如武士が出現。その武士が喋っている状態で心電図を取ってもらい、体温を測った。
 
 
受け入れ先の調整を経てから救急車は最寄りの病院へと向かう。そこはたまたま祖父が亡くなる直前に入院していた病院で、「おじいちゃん助けて」と強く念じた。
 
 
 

三年ぶり三度目

センバツ出場校の紹介じゃないよ。

またしても救急車に乗せていただきました。


20時から親友とのオンライン飲みの予定が控えていたため、子どもたちをいつもより早めに夢の世界へ誘わねばならぬと焦っていた昨晩19時15分頃。
上の子の歯磨きをしようとしたちょうどそのとき、何の前触れもなくそれは起きた。

ぐぐううぅぅぅぅぅ

心臓(胸の左ではなくかなり中心寄り)が押し潰されるような強い違和感、すこし遅れてその位置から左肩・首の後ろ側・そして顔面の内部・左の奥歯にかけて痛みが広がり、

ーー何これ、めっちゃ不気味な痛みなんだけど。怖い。こんなこと今までなかった。一体なんなの。

そう思う間に首の前側には屈強な戦士に片手で締められているような感覚が広がり、息苦しさと吐き気に襲われて顔をしかめる私を見て子どもたちが心配そうにしている。

息子「お母さん怒ってる?」
私「(そんなにいつも怒ってないだろうが!←言ってるそばから怒ってる)
ごめん、ちょっと具合が悪いだけ」
娘「今日絵本読まなくてもいいよ」
私「うんごめんね、弟に読んであげてね」

子どもたちに心配をかけまいと平気な表情を作ろうとはするものの、謎の発作は全く治る様子を見せずに続く。とても苦しい。いろんなところが痛いし。ただごとではないなと悟りつつなんとか歯磨きを終え、「ふたりで寝てね」と言い残してリビングへ向かう。
ソファーに横たわりながらネットで症状から何の病気なのかを検索し、痛みが続いている時間を計測するためストップウォッチを起動。そしてまずは救急安心センターに連絡して上記の症状を伝えたところ、

「緊急性があるかもしれないので救急車を呼んでください。」
 
え、待って待って、緊急性がある?
死ぬってこと?
 
119番にかけて住所・氏名・年齢・症状を伝えて電話を切った後で、自分の両手が震えていることに初めて気がついた。
 
 
 

リチャード・ギア

リチャード・ギアと焼肉に行きたい。



ギアくらいの年齢になるともはや

「焼肉おごったんだし、この後二軒目いけたらワンチャンあるかも?」

みたいな性欲由来のやましい気持ちなんて持っていないと思うのです。
そしてひたすらお肉をモリモリ食べる私のことを

「ぶた子さんの美味しそうに食べる顔がいいね。」

って慈愛に満ちた微笑を浮かべて見守ってくれそう。
私は家事・育児・仕事で日々疲れているのです。
ハードワークをこなす田舎の主婦はイケオジから下心なしに、ふとした瞬間にギラギラした目で見られたりすることなく、ただただ優しくされたいときがあるのです。



などという妄想を夫や友達や同僚に垂れ流していたところ、

リチャード・ギア70歳、第3子誕生!』

というニュースが出ていたよ。
たまげたなあ。
 
 
性欲って一体何歳まであるんだろう………。
私ギアのことなめてたかもしれない。
ごめんなさいギア。

映画『美人が婚活してみたら』(ネタバレあり)

ストレス発散法四天王の全員を呆気なく封じられてしまった田舎の主婦は、家に居ながらにして気分転換できる術を一生懸命考えました。

エジプトのヒエログリフで手紙を書くとかケンタッキ◯のキッズセットについてきたトントン相撲に興じるとかも楽しかったけれど、予想外にハマりそうなのは映画鑑賞。

 

先日はこれを観ました。

『美人が婚活してみたら』(2019)

 

田中圭中村倫也が出ていて豪華だった!

終始ぎこちない奥手の男性と女の扱いを心得ている遊び人の男性。

結婚するならどちらでもなく「そこそこ」女慣れしてる人がいいなーと夫に言うと「そういう丁度いい人は完売してます」だって。

 

翌日、2回目を夫と鑑賞。

2回観て初めて意味がわかるシーンもたくさんあって、主人公・タカコと遊び人男性とのLINEのやりとりが画面に映るシーンでは、わざわざ一時停止して遊び人から返信が来た日付を確認してしまったよ(これがまた絶妙な2日後とかなんだよね…)。

リモコンを握りしめて中腰でテレビの前で目を光らせ夫に向かって「2日後!」と叫ぶ自分の姿は、競馬チャンネルを身を乗り出しつつギラギラした眼差しで食い入るように見つめて「当たった!」と叫ぶおじさんのそれと大差ないことを悟りました。

この映画の中で「結婚とは?」という問いが出てきたけれど、こういうことだと思います。

 

真面目な感想を書くと、身体ではなく手を繋ぐ(この行為はおそらくタカコにとって、それだけでお互いの気持ちが通じ合っていることが確認できる高度な信頼関係の象徴)関係性を築きたいのに、過去3回の不倫関係と同様にやっぱり安易に体を繋ぐ展開にしてしまうタカコが哀しかった。

歳を取ると自分の繰り返してきたパターンに縛られてしまいがちなのかな?

たとえそれで過去に同じ失敗を何度もしていたとしても。

 

私「それなりに女性慣れしててー、連絡はそこそこマメに返してくれてー、女遊びに関心ないか若い頃十分遊んだからもういいっていう人がいいな!」

夫「震え声で言いますが、今あなたがサラッと言った条件だけで対象が激減します」

わかってる。

今作のように真逆の人のうちどちらかを選ばなきゃならないとしたら、マメで女遊びに関心がない奥手な人に場数を踏んでもらってある程度女性慣れしてもらうのがいいのかもしれない。

女遊びが好きな人はもう病気みたいなものでそれを治すのは無理だと思うけれど、奥手な男性が女性慣れすることは場数を踏むことである程度なんとかなると思うから。

 

自粛生活の友

一年とは言わないまでもものすごーく久しぶりの更新。

その間にいろいろな出来事が起こり、趣味であると同時にストレス発散法四天王のひとりであった「ライブ」が封じられるというまさかの事態に田舎の主婦は大変困惑しております。

(ちなみにあとの三人は、「飲み」=仲の良い人と飲みに行ってたくさん話すこと・「旅」=家族あるいはひとりで旅をすること・「ひとりカラオケ」=毎週行ってたのに…自分リサイタルで演奏される定番曲セットリストまで作ってたのに…。勿論これらも封じられている。詰んだ。)

 

人と話す機会が奪われるのは生きる楽しみを奪われたも同然なんだけど、それでも家族がいる以上は日々元気に生活していかねばならないわけで。

あれ?

人と話す機会がないならいっそ自分自身と対話すれば良いんじゃない?

という方向にシフトしつつある今日この頃。

 

こういったことから、自分の中でああでもないこうでもないと考えたことを、気が向いたときに気が向いた分量だけ適当にアップしていきたい所存です。

 

今の状況は正直言って辛いけれど、何十年か後に出版される日本史の教科書に載るような歴史的な出来事をリアルタイムで経験していると思えば、すこしは楽しめる…かもしれない。

オリジナル・ラブbless You!ツアー札幌公演に行った話・その1

久しぶりの更新です。

気づいたのですが、今年度から仕事を始めたりPTA役員になってしまったりでなんだかバタバタ過ごしていて、総合的に見てまったく堕落できていない…!!
でも今改めてタイトルを見たら「どこまでも果てなく、堕落の道を歩む」じゃなくて「歩みたい」になっていました。こうしたいという願望をハッキリさせておくのは有意義なことですね。というわけで「たまには堕落したいなぁ…」という希望を引き続きオープンにしつつ、更新頻度は少なくなっても細々と続けていきたいと思います…。

 

ここ数日、ブログを続けるか否か迷っていました。

先日の中野公演に行った後で学生の頃の友達と飲んだのですが、誰のライブに行ったのかという話になり、

オリジナル・ラブだよ」

「オ リ ジ ナ ル ・ ラ ブ !!」

「でもね、曲いいしライブは最高だけど…なんかネットでファンが私の悪口書いててさ」

「マジー?!悪口って、お前そんな目立つ活動してんの?


「!」

 

し、しまったああーーー!!

私はアホか?!

(こんなブログを書いていることはリアルの友人知人には基本的には内緒です)

いやしてないけど…(急に口ごもる)(アンド別に目立つ活動をしているつもりもない)

「へえー。ま、気にすんな!

それよりファンブログとかやったら?文章書くの好きだったでしょ

 

「!!」

 

このメンバーいちいち鋭いなあ。

ふ…ふざけやがって どいつもこいつも…!!

アタマにくるぜ…!!

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誇り高きサイヤ人の王子ベジー〇が、どいつもこいつも「宇宙一の超サイヤ人をあっさり出し抜きやが」ることに対してアタマにきている名シーン

悪口は表現の自由の範囲内であれば全然いいんだけど、このあたりの友達にバレるのは正直勘弁してほしい…

とか言いつつ、もしバレても騒ぐのは最初だけで、「で、どの記事が良かった!?」ってしつこく聞いたりしそうな気もする。ってことでブログは消しません!!私の生きた証だし!

 

 

ようやく本題。

今夏のオリジナル・ラブのバンドツアー(“bless You!”ツアー)では、札幌公演と中野サンプラザ公演に行きました。

中野サンプラザ公演については別の方が素晴らしいライブレポをアップされていると思うので、ここでは札幌公演の様子を書いていきたいと思います。

 

札幌公演は去る7月6日、Zepp Sapporoにて行われました。去年までの道新ホールとは異なりオールスタンディングのライブも行われる会場です。そういえば岡村ちゃんとの初DATEもここだったわ♡

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Zepp Sapporoのここのところに写真と名前があるとやっぱりうれしいものです。

今年も前から三列目と良い席です。去年と違う点は、センター寄りではなくギターの木暮さんの真ん前ということ。(個人的にひそかに珈琲サイドと言っているとか言っていないとか)

開場から開演までの30分はあっという間に過ぎました。照明が落ちて暗くなる場内。より一層ドキドキしてきました。

何かを巻くような音が聴こえます。それがループしています。聴き覚えがあるこれは…

ニューアルバム『bless You!』の『逆行』のイントロ?

ということは一曲目はこれ?

ループが続く中、ステージ脇からメンバーがぞろぞろ歩いて出てきます。田島さんも最後に登場し、観客の歓声が一段と大きくなりました。

そしてギターの音が聴こえるのですが…あれ、『逆行』ではない?なんていうかジャズっぽい気がするけど何の曲?とちょっと混乱していたところで

 

♪ハイウェイの上が苛立つからー

 

『ミリオン・シークレッツ・オブ・ジャズ』かー!!!そうきたかーー!!!

https://www.youtube.com/watch?v=Wsw1ndoXlkc

 

1曲目が終わった時点でかなり盛り上がっていました。

次は陽気なイントロ。

あーこの曲知ってる!知ってるよ!でも曲名が出てこない!!なんだっけなんだっけ、あーもうファン失格だな。

と無駄に落ち込んでいると途中で気が付きました。最近聴いていなかったアルバム『ELEVEN GRAFFITI』から『ペテン師のうた』じゃないの。それにしてもこの選曲はとても意外。

 

田「どもありがっとう!!元気ですか札幌!!」

 

男「田島貴男ーーっ!!」

 

「田島あーっ!!」とか「貴男ーっ!!」ではなくて田島貴男ーっ!!」

フルネーム叫ぶのは新しいな?!

 

次回へ続きます。