あなたのことはそれほど 第9話
(今回のあらすじ)
ビラに気づいた美都と涼太。近隣住民からは好奇の目で見られます。その後、涼太は麗華を待ち伏せし、ビラに心当たりがないか直接尋ねます。
涼太の同僚(友人)の小田原は、美都のアパートの賃貸借契約の保証人になり、引っ越しの手伝いのため渡辺家を訪れます。何故そこまで親切なのか美都が尋ねると、小田原は美都のためではなく自分が考えているのは涼太の幸せであり、ずっと涼太が好きだった旨を告白しました。それを偶然耳にしてしまい激しく動揺する涼太。その涼太の横を通って、美都は家を出ていきます。
一方、麗華は同じアパートの横山から有島の不倫について話題を振られます。「夫婦のことだから」と話を終わらせようとしてもしつこく食い下がり、ビラを撒いたのは自分だ、天罰だと喜々として語る横山。麗華が、横山は麗華のためにしたのではなく自分が楽しんでいるのではと冷静に指摘すると、横山は麗華の語る正論にいつも傷つけられてきたと泣き出してしまうのでした。
美都は母親に会いに行き、なぜ未婚のまま自分を産んだのか尋ねます。母親の答えは、「自分を選んで産まれてくるという子どもがどんな子なのか見てみたかったから」というものでした。その後、妊娠していないことがわかった美都は、自分は選ばれなかったのだと打ちのめされます。そこに送られてきたのは、離婚届にサインするという涼太からのLINEでした。
そして有島家では、麗華が子どもを連れて実家に帰ってしまいました。
とても密度の濃い内容でしたが、今回最も印象的だった場面は、
小田原のゲイ告白。
…と言いたいところなのですが、ずっと小田原は涼太を恋愛対象として好きだろうと思って観ていたので驚きませんでした。むしろ、「報われない恋をしていて切ないね小田原…」という心境です。ですのでこの場面ではなく、
横山(しょこたん)の狂った笑顔!!!
ここが一番の見どころだと思います。
横山がビラを撒いた理由について夫と以下のようなやり取りがありました。
夫「横山は麗華に対して憧れているから、有島と不倫するという形で麗華を傷つけた美都を攻撃したのでは?」
ぶた子「(こ、この夫は女というものをわかっていない…!!)
横山は、自分と違ってしっかりしていて、夫(有島)はイケメンでイクメン、そんな夫との夫婦仲も良好な麗華に対して憧れているかもしれないけど、同時に自分のコンプレックスを強く刺激してくる存在として妬む気持ちや憎しみに近い感情も持っているんじゃないかと思う。
それが、自分を尊重してくれないのみならず育児にも非協力的、おまけにイケメンでもない自分の夫と違って理想の夫だと思っていた有島が、不倫するという形で麗華を裏切っていたから、かわいそうな麗華が自分と対等になったと思ったんじゃない?だから復讐して“あげた”んだよ、対等か下の存在だから。」
夫「えー…女こええ…。」
ぶた子「わたくしも一応厳しい女業界で30年以上生きてきたんです。『友だちのかたきを討った』というような友情は女性同士では築くのがなかなか難しいものなんですよ夫よ。」
夫は、
「ぼくが女性というものを理解していないことがわかりました。」
そう言って、寝室で仲良く眠っているゆきまる(娘・4歳)とにくまる(息子・1歳)の横に滑り込むとふたりにまとわりついていきました。
まるで、女性のドロドロした怨念から逃れて無垢な存在に救いを求めるかのように。
しょこたん、素晴らしい演技でした。
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