夏の旅行の話
金曜日から、学生時代の友人たち5名が毎年恒例の夏の旅行のために札幌へ来ていました。
彼らは大学院時代の仲間です。年齢も現在就いている仕事もバラバラで住んでいるのも札幌・東京・神戸とかなり離れています。それぞれ結婚もして、子どものいるメンバーもいます。
それでも、年に一度、必ず夏に集まって旅行することにしているのです。
卒業した翌年から始まったこの旅も今年で8回目を数えました。これまでに行ったところは、伊豆・飛騨高山・浜松・姫路大阪・箱根・熱海・神戸。それぞれが住む地域の中間地点を目的地にするか、誰かが住んでいる場所に集まるかというパターンが多いです。幹事は負担にならないよう公平に、一年交代のローテーション制。
今回は私が幹事だったのでみんなに札幌に来てもらうことにしました。金曜夜に前日入りしていた女性メンバーと前夜祭を開催し、土曜日は全員揃って小樽観光の後、ビール園でジンギスカンを食べてカラオケにて二次会。日曜日は札幌観光をして札幌駅で解散というスケジュールにしました。
3日間のどの瞬間を切り取ってもとてつもなく楽しかったのですが、特に印象的だったのは2日目のカラオケです。まだみんな院生だったときに歌っていた曲を次々歌って馬鹿騒ぎしました。奥さんを連れてきたメンバーにはかつての持ち歌であるミスチルの『HANABI』を歌ってもらって(これが懐メロの多いみんなの持ち歌の中では最新曲で、また笑ってしまうほどひどいクオリティなのです。)みんなでお腹がよじれるほど笑い、私も当時の十八番だった「あやや」を久しぶりに繰り出したりしてとても楽しかったです。30過ぎて『Yeah!めっちゃホリディ』を振りつきで歌っても大笑いしてくれるのはこのメンバーだけだと思います!
みんなを札幌駅で見送り、帰宅してから第1回目のときの写真を見てみました。全員あまりにも若くて懐かしい気分にさせられます。その後7年の間にうちの娘や息子が加わったりという微妙な変化があったのですが、去年からは最年長メンバーが奥さんを連れて参加してくれるようになってさらに楽しくなりました。
その奥さんが昨日の二次会の後で話してくれました。
「あんなにも心底楽しそうな夫は知り合ってから一度も見たことがない。」
確かに、特殊な集まりだと思います。
仕事で知り合った人との飲み会では、今後仕事を続ける上で支障が出ない程度にというストッパーがかかってしまいますが、この集団ではそういったストッパーは必要ありません。むしろそんなものは外してしまえという雰囲気です。もちろん、外さないメンバーは誰ひとりとしていないのですが。学生時代の友人というのはこういったところが良いですね。
それに加えて、年齢がバラバラなのも良い効果があると思います。通常学生時代の仲間となると年齢は同じか違ってもせいぜい2歳3歳であることが多いと思いますが、旅行メンバーは一番下が私と同い年(30代前半)、一番上が一回り年上の40代半ばと幅広いのです。けれどあくまでも同級生という関係なので、年上メンバーがしっかりしている風を装う必要も、年下メンバーが年上メンバーをおだてたりする必要もありません。小学校~大学時代までの仲間とは違う異年齢間の交流が、お互いまったく無理せずにできるのです。
トップクラスにお堅い職業に就いているメンバーが言いました。
「このメンバーには本当に救われています。この旅行があるから頑張れる。」
彼も、そしてほかのメンバーも毎日ストレスフルな仕事をこなしています。それが年に一度のこの旅行のときだけは、腹を割って話して、思い出話をして笑って、羽根を伸ばして羽目を外せる。なかなか得難い貴重なメンバーと貴重なチャンスだと毎年しみじみ思います。
旅から帰った当日なのに、すでに来年の旅行が楽しみです。
40歳50歳60歳になっても『Yeah!めっちゃホリディ』歌うぞー!
この週末は娘を巻き込んで楽しみました。観光地は顔ハメ看板が多くてうれしいです。