どこまでも果てなく堕落の道を歩みたい二児の母のブログ

ああでもないこうでもないと考えたいろんなことをちょこちょこ記録します。

バスでの出来事

先日、ゆきまる(娘・4歳)にくまる(息子・1歳)と一緒にバスに乗っていたときのことです。

 

9時台のバスにはお年寄りの乗客が多く、会話している人はほとんどいません。そんな静かなバスに、40代と思われる母親と、片手に柄の長さが40cmくらいあるプラスチックのスコップを持った5、6歳の男児が一緒に乗ってきました。

バスのステップを上がるときから男児の大声が車内に響き渡ります。静かにしなさいと何度も注意を繰り返す母親。無視するか、「やだー!」と叫ぶ男児

そのうち男児は、『きらきら星』を大声で歌いだしました。英語で。とても良い発音でした。うるさいからやめなさい、迷惑でしょと注意する母親。反抗する男児

車内の空気が緊迫してきます。

 

バスが揺れるので、「空いている席に座りなさい」と母親が男児に言いますが、「やだ」と言ってスコップを振り回す男児。「言うこと聞かないと次のバス停で降りるよ」と脅す母親。無視する男児。本気で降りるはずなどないと見抜いているのでしょう。

ちょうど私たちの前の一人がけの席があいていたのですが、結局そこには母親が座り、男児をその椅子に捕まらせようとします。その手を振り払う男児。車内にはすこしずつ乗客が増えてきています。そんなことはお構いなしに大声を出す男児

空席がひとつもなくなり、通路にも乗客が立ち始めました。狭い通路をバスの後部座席の方に向かって歩いてこなくてはいけない乗客は、通路の真ん中にいる男児を迷惑そうに一瞥していました。

 

母親は力ずくで男児を捕獲し、抱きかかえました。そんな母親をかなりの力で、右の拳と左の拳で交互に殴る男児。それを防御する母親。攻防が繰り広げられる間に乗車した際に取った整理券は床に落ちてしまいます。「整理券落ちてますよ」。私の斜め後ろに座ったおばあさんが声をかけました。「すみません」と言って母親が男児に拾うように言いますが、「拾うわけねーだろ」と答える男児。なんとかして自分で拾った母親。しかし男児から殴られている間にまた落としてしまいました。先ほど声をかけてくれたおばあさんが見かねて拾い、母親に手渡します。母親はすでに余裕がなくなっていて、男児の身体を拘束することに精一杯です。それをわかっているのか、男児は通路の方に身を乗り出し、片手に持ったスコップで、男児に背を向けて立っている女性のお尻を突き刺そうとしています。気づいて慌ててやめさせる母親。暴れる男児。それが数回繰り返されます。車内の緊張感は高まっています。

 

母親が疲れた表情で一瞬窓の外を見たそのときでした。

男児がまたもスコップを女性のお尻に近づけたのです。今度はかなり素早く、勢い良く。

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「危ないよ!!」

 

ハッとしてこちらを振り返った母親は、「すみません。」と言いました。「いいえ…」。大丈夫だあなたは十分がんばっている、わかってる、子どもが自分の手に負えないときがあったって仕方ない、そんな気持ちで笑顔を作ったつもりでしたが、ひきつった笑い顔しかできませんでした。そんな私を男児が睨みつけ、「ペッペッ」と唾を吐きかける動作をしてきます。「注意してくれてありがとうございますでしょ!」と叱る母親。再び唾を吐きかける動作をする男児。私は窓の外を眺めました。

 

バスが目的地に到着し、降りてゆく私たちに母親が頭を下げました。私も会釈しました。

 

 

…という出来事がありました。

 

 

この件については、本当にいろいろと考えさせられました。考えた内容については明日続きを書こうと思いますが、今でさえ、スコップを手で押さえつけた私に申し訳なさそうに「すみません。」と謝罪した母親に対して、果たして何と返答するのが最も良かったのか、それが未だにわからないのです。

 

明日に続きます。