どこまでも果てなく、堕落の道を歩みたい二児の母のブログ

好きな音楽や子育てのことなどをイラストつきで日々記録します。

並々ならぬ思い入れがある曲の話・その参(完結)

既に2回にもわたり、『虹と雪のバラード』について熱く語っております。

butakosan.hatenablog.com

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前々回・前回は話がいろいろ脱線してしまいました。今日やっと歌詞の解釈について話ができます。

 

詩の構造は、1番2番ともに前半でオリンピックそのものと開催地サッポロの様子を、後半でオリンピックに対して人々が抱く気持ちをそれぞれ描写しているものと思われます。時間の流れとしては1番はオリンピック前~最中、2番はオリンピック後となっています。

それでは弟による歌詞の解釈を書いてみます。(すこしだけ加筆しました。)

 

1番

“虹の地平を 歩み出て 影たちが近づく 手をとりあって”

地平線の向こうに広がる世界中から人々が来訪する。

世界中の人々が選手・観客として争うことなく集まり、オリンピックを支えるべく力を合わせている。

(五輪マークは五大陸の象徴と言われていることから、「虹の地平」=地平線の向こうに広がる世界各国。オリンピックが平和とスポーツの祭典とされていることから、「手をとりあって」は人々が互いに争うことのない様子を表す。「影たち」=選手でもあり、観客でもある。)

 

“町ができる 美しい町が”

交通手段といえば路面電車かバスしかなかったのが、オリンピック開催に目掛けて地下鉄が開通。また、地下街の建設も完了したことにより札幌市街の近代化が一気に進んだ。

 

“あふれる旗 叫び そして唄”

この町できっと人々がオリンピックに熱中するだろう。

 

“ぼくらは呼ぶ”

“あふれる夢に”

「ぼくら」=人々、その中でも特に札幌に住む人たち。「あふれる夢」とは、まだ見ぬオリンピックに対して人々が抱いている期待や希望。

 

“あの星たちのあいだに”

星は希望の光、つまり夢と希望のメタファー。「星たちのあいだ」=希望に満ち溢れた未来がすぐそこに来ていることを表現している。

 

“眠っている北の空に”

眠っているのは札幌。札幌にはまだ朝が来ていない。オリンピックの開催に伴って目覚める=オリンピックがもたらすであろう希望の光を朝日に喩えている。

 

“きみの名を呼ぶ オリンピックと”

人々が夢や希望を抱きながら「きみ」=オリンピックに親しみを持って呼びかける様子を比喩を用いて表現している。

 

(“ぼくらは呼ぶ、きみの名を呼ぶ、オリンピックと”という文章を、“あふれる夢に”“あの星たちのあいだに”“眠っている北の空に”という3つの要素が修飾していると考えました。)

 

2番

“雪の炎に ゆらめいて 影たちが飛び去る ナイフのように”

地吹雪の吹きすさぶ2月、オリンピックが閉幕すると、夢と現をナイフで切り分けるかのように人々がオリンピックに熱中していた白昼夢から覚めて現実へと帰っていく。世界中から集まっていた人々は、あっという間に自分たちの国へと帰っていく。

(「雪の炎」=地吹雪。)

 

“空が残る 真っ青な空が”

あれほど人々が待ち焦がれていたオリンピックは終わってしまい、札幌の街にはただ真っ青な美しい空だけが残されている。

 

“あれは夢?力?それとも恋”

オリンピックは夢だったのか、街の発展をもたらす力(の源)だったのだろうか。それとも、あれほどまでに一心不乱に熱狂することができるのはもはや恋であったといえるのではないか。

 

“ぼくらは書く”

“いのちのかぎり”

(※“きみの名を書く オリンピックと”と一緒に最後に説明します)

 

“いま太陽の真下に”

太陽が真上に来た=もう昼になった、すなわち夜が明けて新しい時代が来た今、名を書く。(1番の、北の空は眠っている=夜が明けていないとの対比。)

 

“生まれかわる サッポロの地に”

オリンピック開催を機に文字通り生まれ変わりつつある「サッポロ」(国際都市としての新しい顔を強調するために敢えて漢字ではなくカタカナ表記にしたのでは)の地にオリンピックという名を刻みこむ。

 

“きみの名を書く オリンピックと”(※“いのちのかぎり”と合わせてここで説明します。)

オリンピック開催をただのイベントで終わらせず、生きている間は全力で(=“いのちのかぎり”)札幌の歴史に刻み込もう。これからの札幌の発展や新しい時代を待っているだけではなく、自分たちで新時代を築いていくのだという決意。

(当時の人は未来に希望を抱くだけでなく、自ら素敵な未来を開拓するという使命感もあったのではないか。)

 

(“ぼくらは書く、きみの名を書く、オリンピックと”という文章を、“いのちのかぎり”“いま太陽の真下に”“生まれかわる サッポロの地に”という3つの要素が修飾していると考えました。)

 

 

以上です。長くなってしまいました。

高度経済成長期という、人々の心が今と異なり前向きだった時代、誰もが明日は今日より良い日になると信じて疑わなかった時代に作られた素晴らしい歌です。ぜひ聴いてみてください。
こちらはオリンピックのちょうど1年前、NHKの『みんなのうた』で放送されていたバージョンです。

虹と雪のバラード トワエモア - YouTube

 

今回は弟にすべて持っていかれました…。現代文苦手だったんじゃなかったのかー!!