形成外科 その参
またまた日があいてしまいましたが、こちらの話の続きです。
27歳頃にはすでにできていたこめかみのシミ。美白効果のある軟膏を塗っていたものの変化がなかった旨をお医者さんに伝え、何か効果的な方法がないか聞いてみると、皮膚の表層にあるシミの原因となっている色素にレーザーを照射し、焼いて取ってしまう治療法がよいとのことです。さっそくお願いして、レーザーする日を決めました。
レーザー当日。1時間前に病院に着きました。皮膚の表層を焼くと書きましたが、これは健康な皮膚を人為的に火傷させるということです。そのため、痛み止めの湿布をするのですが、その効果が出るのに1時間かかるということでした。
1時間ほど病院の周りをぶらぶらして時間をつぶした後、いよいよレーザー照射です。
シャワーキャップのようなものを渡され、髪の毛はすべて入れてくださいと言われます。手術室に誘導され、開けられたドアから中を覗き込むと…
予想していた以上にオペ感がものすごいです。
ここで初めて怯えはじめる私。
部屋が広い割に物が極端に少ないことがまた恐怖を増幅させ、ドアのところでもじもじしていると無慈悲にも「そちらに上がって院長をお待ちください。」と指示されます。
硬くて平らな診察台に上がって気をつけの体勢で待っていると、しばらくしてからお医者さんが入ってきました。
「あっ緊張してるー?大丈夫だからね。怖くないからねー。」
相変わらず優しい口調。
「最初ちょっと大きな音がするけど怖くないからね。レーザーも輪ゴムでぴんっと弾いたくらいの痛みだと思うから大丈夫だよ。全然怖くないからね。」
や、優しい…。イケメンすぎて泣ける。
レーザーの光がとても強いということでゴーグルをつけられます。
「はい、それじゃレーザーするからねー。」
ピシッ!(目をつぶった上にゴーグルをしていても、とても眩しいのがわかります。)
あでっ!!
ピシッ!
いだっ!!
繰り返されること7回。なるほど、たしかに輪ゴムで弾かれたような感じです。
かすかに皮膚の焦げる臭いがしました。
レーザーを照射した部分に軟膏を塗り、絆創膏で覆ってもらってその日は終了。
当日から次回受診するまでの2週間は、軟膏を塗って絆創膏で覆うということを朝晩2回行います。洗顔はレーザーした日の翌朝から可能、ただしこするのはNGとのこと。その晩から言われたことをきちんと実践し続けました。
レーザーから数日後。シミの部分が薄茶色に変色してきました。これが病院で言われていたかさぶたなのでしょうけれど、一般的なかさぶたと違って盛り上がってぼこぼこしているような感じはありません。ただ色が変わっているだけです。
レーザーから7日後。かさぶたの端の部分がめくれてきました。
そして、レーザーから8日後。
例えて言うと、スーパーで売っている焼き海苔の中で最も安いものをもっともっと薄くしたような質感です。はがれた後の皮膚は薄いピンク色になっていました。次回受診する日まで、その部分に軟膏を塗って絆創膏で覆うのは続けます。
レーザーから2週間後。また病院へ赴きました。
果たして経過は順調なのかどうか。診察室前の椅子で、緊張しながら名前が呼ばれるのを待ちました。
続く。
次回、「形成外科」シリーズ、完結します。